各疾患について

風邪・発熱
子どもの風邪はウイルス感染によって起こり、くしゃみ、咳、鼻水、のどの痛み、発熱などの症状が見られます。
特に発熱は心配の種となりやすく、38度以上の高熱やぐったりしている、機嫌が悪い、食欲がないといった場合は早めの受診が必要です。
乳幼児は体温調節が未熟なため、症状が急変することもあります。小児科では症状や経過を丁寧に観察し、必要に応じて検査や対症療法を行います。
安心してご相談ください。
中耳炎
中耳炎は、風邪や鼻炎が原因で中耳(耳の奥)に炎症が起きる病気で、乳幼児に特に多く見られます。
耳の痛みや発熱、耳だれ、機嫌の悪さ、睡眠障害などが主な症状です。赤ちゃんや小さなお子さんは言葉で痛みを伝えられないため、
耳を頻繁に触る・泣き止まないといった様子が見られたら注意が必要です。放置すると難聴の原因になることもあるため、早期の診断と治療が重要です。
再発防止のための予防ケアについてもご相談ください。
気管支ぜんそく
小児の気管支喘息は、気道が慢性的に炎症を起こして狭くなり、咳やゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)、息苦しさが繰り返し現れる呼吸器疾患です。
夜間や早朝、運動後、風邪の後などに症状が出やすく、季節の変わり目やアレルギーとも関係が深いとされています。
発作が起こると呼吸が苦しくなり、日常生活にも支障をきたしますが、継続的な管理と吸入薬などの治療でコントロール可能です。
早めに専門医に相談することが大切です。
水いぼ
水いぼ(伝染性軟属腫)はウイルスによる皮膚感染症で、1歳〜小学校低学年の子どもによく見られます。
つやのある小さなイボが体や腕、足などにぽつぽつと現れ、かゆみを伴うこともあります。
水いぼはプールやタオルなどを通じてうつることがあり、兄弟や園児間で感染が広がりやすいのが特徴です。
自然に治ることもありますが、数が増えている・かゆみが強い・気になる部位にある場合は、早めの受診・治療をおすすめします。
じんましん
じんましんは、皮膚に赤みやかゆみを伴う膨らみが突然現れる皮膚のアレルギー反応です。
多くは数時間〜数日で消えますが、繰り返し出る「慢性じんましん」になることもあります。
原因は食べ物やウイルス感染、気温差、ストレスなどさまざまで、特定が難しいこともあります。
子どもがかゆがっている、広範囲に赤みが出ている、呼吸が苦しそうといった場合はすぐに受診を。抗アレルギー薬などで症状を和らげる治療を行います。
グループ症候群
クループ症候群は、ウイルス感染により喉(声帯周辺)が腫れ、犬の遠吠えのような咳(ケンケン咳)や声のかすれ、呼吸困難を引き起こす小児に多い病気です。
6か月〜5歳ごろまでの子どもによく見られ、夜間に悪化しやすい傾向があります。
発熱や鼻水など風邪に似た症状から始まり、急に呼吸が苦しくなることも。症状が軽いうちは自宅療養も可能ですが、苦しそうな呼吸や高熱が続く場合はすぐに小児科を受診してください。
アデノウイルス
アデノウイルスは子どもに多くみられるウイルスで、「プール熱(咽頭結膜熱)」や「胃腸炎」「肺炎」など、さまざまな症状を引き起こします。特にプール熱では高熱、のどの痛み、目の充血が特徴です。
38〜40度の高熱が5日以上続くこともあり、全身の倦怠感や食欲不振を伴う場合もあります。
感染力が強く、兄弟や園児間での集団感染も見られます。特効薬はありませんが、症状に応じた対症療法と十分な休養が回復への近道です。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは夏に流行しやすいウイルス性の感染症で、乳幼児に多く見られます。
突然の高熱(39度以上)と、のどの奥にできる小さな水疱や口内炎が特徴です。のどの痛みにより飲食を嫌がることがあり、脱水症状に注意が必要です。
熱は2〜4日で下がることがほとんどですが、高熱が続く、ぐったりしている、水分が取れない場合は小児科を受診してください。
登園の目安などもご相談いただけます。